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肯定的な自己像を築く第一歩は、そのことに気づくことだ。
歴史的にみると、大人は肯定的な自己像を築く手段として、次の3つの評価法を使ってきた。
住まい、衣服、平和、知恵、正義、知識、健康促進、美、コミュニケーション、希望、環境保全、ビジネス、交通、自由、愛など、世の中を豊かに健康的にし、生活を充実させる活動は価値がある。
社会では、成績のいい人、美人、チームのスタープレイヤー、表彰された人、金や権力を手に入れた人は価値があると思われる。
社会的に成功して価値ある人間になりたいと思うことは、現代社会ではとくに大きな原動力になる。
受け入れられるには条件があるという考え違いと同じで、この評価法にも問題がある。
まず、才能がない、体が弱い、金がないといった人は、成功を手に入れにくい。
また、他人の基準で評価されている間しか通用せず、評価を失う可能性がいつでもある。
自分の力を、自分にも他人にもつねに証明していなければならないため、つねに競争し、つねに人より成果を上げなければならず、そのためにがんばりすぎることもよく起きる。
これは、資格などいっさいなくても、人がどう言おうと、ありのままで人間として価値がある、という考え方だ。
この考え方では、どんな人間も、大きな創造的可能性をもっていると見なす。
人間は誰でも知識を吸収し、技能を身につけ、物事をいい方向に変えることができる。
人のためにも自分のためにも生活を豊かにする能力をもち、出会ったすべての人たちから最善のものを引き出すことができる。
人間は互いに助け合って生きる社会的動物だから、誰にでもできるし、精神的にも満足できるこの種の活動をする人は、自分の富や名誉のためだけに生きる人より数倍いい。
しかしこの評価法も、行動を基本にしているので、満足感を得るためにがんばりすぎる原因になりかねない。
つまり、度を越して忙しく働き、自分をこき使い、他人の犠牲になり、極端な場合は自分が苦しまなければ、自分が価値ある人間だと思えなくなるのだ。
たとえば、ある人が建設的な仕事をしたとすれば、そのとき、その場で、その人だけがもつ能力を使ってできたことで、ほかの誰でも同じことができるわけではない。
だから価値があるのだ。
子供のときから引きずってきた否定的な自己像とはまったく逆なこの考え方でいくと、自分はそんな大事な存在なのだから、がんばりすぎずに、エネルギーと時間の使い方を責任をもって選び、使うのが当然だ、ということになる。
たしかに、自分の潜在能力を百パーセント発揮したり、自己基準を百パーセント達成することなど、なかなかできない。
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